第一線で活躍する建築家・都市計画家たちの指導を受けながら課題に取り組み発表し講評を受ける、
2泊3日間合宿型の集中ワークショップ
第一線で活躍する建築家・都市計画家たちの指導を受けながら課題に取り組み発表し講評を受ける、2泊3日間合宿型の集中ワークショップ
立教大学社会デザイン研究所では、昨年度までの3カ年間、大和ハウス工業株式会社寄付講座として、「文化の居場所を考える 21世紀の文化の容れ物-変容するビルディングタイプ」と題して、学生向けの全学カリキュラムとともに、公開講座、研究会、デザインサマーキャンプ等のプログラムを実施し、またそれらの成果も活用しながら、『ビルディングタイプ学入門-新しい空間と社会のデザインがわかる』を刊行しました。そして、今年度は「ポストコロナの社会と暮らしに応えるデザイン」をテーマに、公開講座、研究会を開催するとともに、より深くデザインを学ぶ機会として「デザインマスタークラス」を開講することとなりました。開催にあたりましては、引き続き寄付講座を継続頂きました大和ハウス工業株式会社様に改めまして深く感謝申し上げる次第です。なかなか新型コロナウイルスの収束が見えない中ですが、これからの空間や社会のデザインを担う若いみなさんに、そして社会に、収穫のある講座となるよう工夫してまいりたいと思います。
事業責任者:
立教大学社会デザイン研究所所長・
立教大学教授
中村陽一
“マスタークラスmaster class”とは、(一流音楽家が優秀な生徒を指導する)上級特別クラス(研究社新英和中辞典)とあるように、元々は主にクラシック音楽の分野で同世代の若い演奏家たちを対象にしたものが起源だったようです。
日頃から見知っている同級生・ゼミ生ではなく、全国から選抜された同世代の建築や都市計画を学ぶ学生や院生たちが、短期間ですが寝食を共にしながら、一流の建築家・都市計画家たちの指導を受けながら課題に取り組み、発表し講評を受けることで、大きくその才能を開花させる機会をつくれないだろうか、ということで今回このようなプログラムを企画しました。幸いにして、これまでのプログラムづくりを担ってもらったアドバイザーの五十嵐太郎さん、山﨑誠子さん、槻橋修さん、西田司さんに加えて、小堀哲夫さん、島田陽さん、津川恵理さんという素晴らしいゲスト講師にも参加頂き、理想通りの、“デザインマスタークラス”を開講出来ることとなりました。明日の空間と社会のデザインづくりを目指す学生・院生の皆さん、是非デザイン漬けの3日間に参加してみませんか。初秋の奈良でお会いしましょう。
プログラムディレクター:
立教大学社会デザイン研究所 研究員
高宮知数
コロナ禍で、デジタルの恩恵によって人は距離の制限から開放され、働き方や暮らし方を選べるようになりました。しかし一方で、オンラインでは得られないものに、多くの人が気づき始めています。それは社交というカルチャーです。カルチャーはその場所や地域に根付くものであり、建築の役割は場を提供することです。私が奈良に設計した「大和ハウスグループみらい価値共創センター」で、ポストコロナの社会における集まることや場の意味を一緒に考えたいと思います。
2005年に始まった、「建築×合宿」というイベントがあります。全国の大学生、専門学校の1.2年生が関西に集まり、合宿で建築設計するものです。大学を超えた学生間の交流を深め、建築設計へ向かう意欲を高める良い機会ではありますが、初学者向けゆえの限界もありました。このイベントは社会へ出る準備を進めつつある学生が、互いの設計への思いをぶつけ合い切磋琢磨するイベントとなることを期待しています。
コロナ禍によって集まることもままならない日々ですが、久々に集まって考えることの爆発力で、これからの社会の可能性を共に探りたい。
コロナで大学へもなかなか行けなくなり、人と顔を合わせて建築を考える機会が減ってしまった去年と今年ですが、他大学の人と交流ができ、多彩な建築家の方々に自分の考えを見てもらえる貴重なこの機会に、是非奮ってご参加ください。
コロナ以後どのように社会が変わっていくのか、多くの方が提唱されている場面にたくさん出くわしました。
何よりも自分独自の視点・考えを持ち、それを武器にして社会へ出ていくことが今後重要になると思います。
その武器となる考えを、一緒に模索していきましょう!
昨年のコロナ禍によって急速にオンライン化が進みました。すでにインフラがあったとはいえ、想像をはるかに超えるスピードで様々な用事が、画面を通じてやりとりすれば、すむようになったことは驚くべきことです。しかし、その一方で、実際の街を見て考えることや、対面での建築家や研究者とのやりとりが、激減しました。すべてが置き換え可能なわけではありません。今回のワークショップでは、改めて建築にとって重要なリアルな場を感じる機会になると思います。
今回のパンデミックを経験して、建築空間、都市空間のあり方について、見直す時が到来したと思います。かたちや構造にとどまらず、人々の経験や使われ方、空気の流れや音など、見えない要素をいかに「みえる化」し、統合できるか。さらには情報コミュニケーション技術やIoT技術といった「見えないインフラ」を踏まえ「建築の力」が発揮される未来をいかに構想できるかが問われる時代だと思います。
ステイホームで粗だった公園の利用者が増え密になり,ベランダや庭がリビングの一部として見直され,建築計画では後付けだった室内環境の質が問われ,オンラインで注目される部分が背景と音と通信環境。今まで気にしていた建築空間やデザインとは違った視点があることに気づかされている方も多いでしょう。ランドスケープの視点で皆さんの発想のスイッチを増やしますよ。
(火・水・金 9:30~17:30)
TEL/FAX:03-3985-4725
MAIL:5067027@rikkyo.ac.jp